オーロラベルト直下の隠れ家(1)
さて、また今年もオーロラの季節が始まりました。カナダ・ユーコン準州のトゥームストーン準州立公園(Tombstone Territorial Park)では今、紅葉とオーロラの両方を観察できる、絶好の観光シーズンを迎えています。今回はトゥームストーン観光に最適な、知る人ぞ知る(?)ロッジを紹介しましょう。
トゥームストーンは見渡す限りのツンドラ地帯、準州立公園内には宿はまったくありません。キャンプ生活が続くとなると、旅行者としてはちょっとハードルが高いですね。
でもご安心を! ドーソンシティ(Dawson City)からおよそ30km、準州立公園まで車で20分ほどのデンプスターハイウェイ(Dempster Highway)沿いに、たった1件ですが、けっこう「いい」ロッジがあるんです。その名は「ベンセンクリーク・ロッジ(Bensen Creek Lodge)」(HPはこちら)。
このベンセンクリーク・ロッジ、私たちも取材で宿泊させていただいたのですが、はっきり言って第一印象は「最悪」でした。デンプスターハイウェイ沿いの看板がある小道を入ると、すぐに酷いダートの道が! やがて以下のような看板が見つかりました。
要は、「バギーで迎えにいくから、ここから宿に連絡して! 4WDなら来れるけど、自己責任で!」ということ。しかし電話は全然通じず、宿まで750mくらいだというので、4WDで行くことにしました。ところがこれが完全に裏目。雨が降っていたこともあり、スタックの連続。途中落ちていた木の板等を使いながら、なんとかロッジにたどり着いた頃には、1時間近く経過していました。これ、4WDでなかったら、間違いなく辿り着かないです。
さて、肝心の宿は森の中に点在しています。上の写真がメインロッジ。
客室のロッジは計2棟あります。写真左側が客室、右側はサウナ室です。
もう一つの客室。入り口には、洗面に使う雨水が入ったポリタンクが設置されています。
部屋の中は意外にも(!?)、とても清潔感に溢れています。まきストーブがいい感じ。
森の中にある三角の小屋。これ、実はトイレなんです。白い幕の内側では、小鳥のさえずりを間近で聞きながら用を足せます。リスも目の前に現れてましたね・・・
小屋の中は、外観からは想像もできないほど清潔感があってびっくり!
そして謎の五右衛門風呂!?
目の前には、名前の由来となったベンセンクリークが流れています。
というエコ全開のロッジなのですが、ここの素晴らしさは、この段階ではまだよく分かりませんよね。なぜこんなロッジが何年もやってこられたのか? そこのところは長くなりますので、次回で詳しく触れていきたいと思います。あー、このバギーで来てもらえば良かったんだな・・・