Mac OS X El Capitan と Mavericks と Windows7 のマルチブート
パソコンのマルチブートってご存知ですか? 一台のパソコンに何種類ものOSを入れて、用途で使い分ける仕組みです。MacOSの新バージョン、旧バージョン、そしてWindows。弊社では一台のノートパソコンにこれだけ詰め込んでいるんですが、この環境を整備するのは、結構難しいんです。今日は、3つのOSをインストールするトリプルブート環境の作成のお話をしましょう。
動画と一言で言っても、いろいろな種類があります。フィルムの時代から始まり、Hi8 や シブサン(Uマチック) からベーカム(βカム)、 HDCAM 、そして最新の4Kファイル規格まで。弊社では番組制作にあたって、新旧さまざまな動画を扱っているので、それぞれに最適化した動画編集環境が必要です。 社内ではMacProやiMac等で環境を構築していますが、現場ではYosemite と Windows7 のデュアルブートにした15インチの MacBookPro Mid2012で全て処理しています。最近、Mac OS X の新バージョン El Capitan が登場し、テストで MacPro にインストールしたところ、すこぶる良好だったため、この MacBookPro の Yosemite もアップグレードしました。しかしここで問題発生! 弊社ではベーカム以前のアナログ素材は、AJAの Io HD という機器を通してキャプチャーしているのですが、これがなんと El Capitan では動作しないのです。
だけど、今さらYosemite には戻したくない! ということで、El Capitan と Mavericks と Windows7 のトリプルブートにすることにしました。しかし、ここで再び問題発生。ただ単に El Capitan のパーティションを分割して Mavericks をインストールすると、Windows7 が起動しなくなってしまったのです。理由は、Windows7 は、最初から4番目以内のパーティションに存在しなければならないから。
ディスクユーティリティを見ると、先頭(左)から3番目が Windows7 なので、一見問題がないように見えますが・・・
ところがどっこい。最近の Mac OS X の起動ディスクには、必ず最初に EFI という200MBほどの領域があって、さらに El Capitan と Mavericks に、それぞれ復旧領域があります。つまり、Windows7 は6番目になってしまい、起動もインストールもできなくなってしまうんです。
そこで、Mavericks と Windows7 を再インストールすることにして、ディスクユーティリティでそれらを消去、再度パーティションを El Capitan 、Windows7、Mavericks の順番になるようにフォーマットします。ちなみに Windows7 をインストールするパーティションは、FAT32でOKです。
それが終わったら、Windows7 のインストールメディアで起動し、4番目の FAT32 領域を Drive options から NTFS にフォーマットしてインストール。
これで無事に Windows7 のインストール、起動ができました。その後、Mavericks に Final Cut Pro 7 と AJA の Io HD ドライバーをインストールして、トリプルブートマシンの完成! コントロールパネルの起動ディスクから3つとも選択できますし、もちろん option 起動でも3つとも選択できます。最初のパーティションを分けるときに、BootCamp を使わないのがコツですね。