ボルネオの先住民族 イバン族の食料事情
マレーシア・サラワク州には、およそ30もの先住民族が暮らしています。中でも最大の人口を誇るのがイバン族。今回はイバン族の暮らすグマイリ村を訪ねてみました。
イバン族の住居は長屋スタイルのロングハウス。グマイリ村のロングハウスは長さなんと150m! およそ40世帯、200人余が暮らしています。
主食はお米。こじんまりとした焼畑農法で陸稲を栽培しています。日本のお米より大きくて細長いのが特徴です。
近くには胡椒畑がありました。サラワク州の胡椒は世界的なブランド品で、3日間天日干しにしてできた黒胡椒は自慢の逸品。村の貴重な収入源になっています。
目の前の川で投網を投げると、ナマズをはじめ、いろいろな種類の魚が。
川の淵では、タクヨンという巻貝が捕れます。竹筒に入れて蒸し焼きにすると、いい出汁が出ます。
生活の糧をすべて熱帯雨林に頼っているイバン族にとって、薬草の知識はとても大切。ダウン・ルギンは虫さされや皮膚の湿疹などのかゆみ止め。
スマモは喉の病に。幹を切って出てくる水分を服用します。
午後のおよそ1時間での収穫。タケノコや椰子の芯、山菜など、森の幸もいっぱい! 親族一同で食事をするには十分な量です。
最近では、一般の観光客でもロングハウスを訪問したり、宿泊できるツアーも出てきました。意外と気軽に参加できるので、おススメです。